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高級魚?旬の秋刀魚の話

2024年10月11日:管理栄養士

こんにちは、管理栄養士の前田です。

秋を代表する魚といえば秋刀魚ですね。

先日スーパーで美味しそうな秋刀魚が売られているのを目にし、思わず買って夕食に頂きました(^^)/ 

秋刀魚の価格は年々高騰していてもはや高級魚になりつつあるのですが、なんと今年は超豊漁でここ数年で一番お安い値段になっているそうです!

今年がチャンスということで、本日は秋刀魚の栄養についてお話しようと思います。 



秋刀魚は良質のタンパク質や鉄分、ビタミンB 群など健康と美容によい栄養素が多いことでも知られる魚ですが、一番の魅力はDHAやEPAなどの脂肪酸を豊富に含む脂質にあると私は思っています。

DHAやEPAは体内で合成しにくいとされる必須脂肪酸で、私たちの体において重要な役割を果たしています。

1日あたりの目安量はDHAとEPAのほかにα-リノレン酸等を含む全体で※1.6g~2.2g/日以上となっていて、積極的に摂りたい栄養素の一つです。

※「日本人の食事摂取基準(2020年版)」による成人(18歳以上)の数値 


DHA・EPAの働きは以下のようになっています。

DHA・・・脳の発達の維持に効果を発揮する事から記憶力の向上や脳の老化防止に効果。

     善玉コレステロールを増やし、動脈硬化を予防する。

EPA・・・血小板の凝固を抑え、血液をサラサラにする働き。高血圧予防、抗炎症作用がある。

 

 

では、ほかの魚と比較してDHA・EPAの含有量を見てみましょう。

以下、全て生の魚になります。

100g当たりの含有量DHAEPA
さんま2.2g1.5g
ぶり1.7g0.9g
いわし1.2g1.1g
さば1.0g0.7g
あじ0.6g0.3g

「日本食品標準成分表 2020年版(八訂)脂肪酸成分表」に基づいた計算値であり、あくまでも目安としての値になります。 


青魚に多いとされるDHA・EPAですが、秋刀魚はこうして比較してみるとかり豊富に含まれていることがわかりますね!

DHA・EPAは脂質に含まれるので、グリルなどで焼き魚にすると油が落ちてしまい、カロリーも落ちますがDHA・EPA量も約20%減少してしまいます。

そこでおすすめの調理法の一つに、秋刀魚の油を逃さない「煮物」があります。

さっぱりと食べたい方は生姜煮や甘めの梅干を加えて梅煮に、洋風ならトマト煮がおすすめです。

トマト煮はトマト缶、コンソメ、にんにく、砂糖少々の味付けでいつもの秋刀魚が一気に洋食に変身します。

秋刀魚は塩焼きばかりで違った食べ方をしたい、という方はぜひお試しを♪ 


また、季節関係なく手軽にいつでも食べられる缶詰もおすすめです。

秋刀魚を丸ごと煮て缶詰にしているので、栄養素が逃げずにそのまま閉じ込められています。

缶汁の中にDHA・EPA がたくさん含まれているので、汁を捨てずに調味料として利用した秋刀魚の炊き込みご飯は手軽に作れておいしいですよ。味付けは缶詰の汁だけで十分おいしく、ほかの調味料はいりません。

魚の缶詰は災害時の備蓄用にも有効で、たんぱく質が摂れるおかずとして活用できます。

災害時は炭水化物が多くなる食事の中で、いかにたんぱく質と食物繊維を摂るかが課題となります。

塩分量がなるべく少な目の物を選んで買い置きしておくと、いざという時にも安心ですね。 



今月も引き続き秋の味覚についてお話しました(^^)

旬の食材は美味しいだけではなく栄養を豊富に含んでいるので、体にも良い秋の味覚を楽しみたいものですね!

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